太陽光発電は本当にお得?効果や7割損と言われる理由を解説!

太陽光発電を設置すれば、売電収入が得られたり、発電した電力を自家消費できたりします。

しかし、初期費用やメンテナンスコストがかかるため「本当にお得なの?」と疑問を持っている方もいるでしょう。

実際に、太陽光発電では7割が損をするという表現をされることもあり、必ずしも「設置すれば得をする」とは言い切れません。

そこで今回は、太陽光発電は本当にお得なのか、効果や損をすると言われる理由などを解説します。

太陽光発電では7割が損をする?損をしてしまう5つの理由を解説

「太陽光発電は7割が損をする」と言われるようになったのは、環境省の資料、また一部の記事が原因だと考えられます。

資料や記事を見ると、実際に7割の人が損をしていると言っているわけではなく、やや拡大解釈して広まった言葉だといえます。

しかし、一方で太陽光発電を設置した人のなかには、損をしている人がいるのも事実です。

では、なぜ太陽光発電を設置すると損をすると言われるのか、理由を見ていきましょう。

買取価格(売電価格)が年々下がっている

太陽光を設置すると、最初の10年間はFIT制度によって固定価格で電力を買い取ってもらえます。

しかし、買取価格は年々下落しており、現在では売電価格よりも電力会社から購入する電力単価の方が高くなっています。

さらに、FIT制度が終わった11年目からは、売電価格が大幅に下落してしまいます。

2023年時点での家庭用太陽光発電の売電単価は16円/kWhですが、年々単価が下落していることを考慮すると、売電目的では初期費用が回収できずに損をする可能性があるのです。

参考:経済産業省資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー

災害などで設備の修理費用がかかってしまう

太陽光発電は、屋外に設置するため、台風や地震などの災害による影響を受けやすいことも損をするとされる理由の一つです。

過去に、台風の影響で太陽光パネルが強風で飛ばされ、復旧に100万円を超える費用がかかったケースもあります。

日本は災害が多いため、災害リスクを考えると修理費用がかかって損をする可能性がないとはいえません。

相場より高い値段で設備を購入してしまう

太陽光発電の導入にかかる費用は、依頼する業者によって異なります。

一般的に、太陽光発電は10年で初期費用を回収できると言われています。

しかし、相場よりも高い価格設定の業者に依頼してしまうと、10年で初期費用を回収できないばかりか、初期費用を回収する前に故障してしまう可能性もあります。

太陽光発電を設置するときは、いくらが相場なのかを確認し、信頼できる業者に依頼することが大切です。

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導入ポテンシャルが低く、シミュレーションと乖離してしまう

太陽光発電の発電量は、導入ポテンシャルに大きく影響されます。

導入ポテンシャルとは、設置できる面積などから算出できる理論的なエネルギー量から、自然要因や法規制等の開発不可となる地域を除いて算出されるエネルギー量のことを指します。

太陽光発電を導入するときは、業者から発電シミュレーションをもらい、発電量の予測を立ててから導入します。

しかし、発電シミュレーションが必ずしも正確であるとは限らず、導入ポテンシャルを考慮していなかったり、メンテナンスコストを含めていなかったりするケースがあります。

結果的に、期待するほど発電量を得られず、想定と実際の収支に乖離が出て損をするケースがあるため、シミュレーションは慎重に立てることが大切です。

参考:環境省 第2章 導入ポテンシャルに関する用語の解説

メンテナンスを定期的に行っていない

太陽光発電は設置した後も、定期的にメンテナンスをすることが重要です。

定期的に適切なメンテナンスを行わないまま放っておくと、発電効率が下がり損をする可能性が高くなります。

ただし、メンテナンスにもお金がかかるため、シミュレーションの段階でメンテナンスコストを含めて損をすることはないか計算しておくようにしましょう。

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太陽光発電を導入しても電気代が安くならない?

太陽光発電がなぜ損をすると言われるのか、その理由について解説しました。

しかし、太陽光発電を設置した方全員が損をしているわけではなく、得をしている方もいます。

とくに、2023年以降に太陽光発電を始めるなら、売電より自家消費を中心に運用する方がメリットが大きいといえます。

現在の売電単価を考慮すると、電力会社から電気を買うよりも、太陽光発電の電気を使う方が安いからです。

ここでは、太陽光発電を導入することで、電気代が安くなるのかどうかについて詳しく解説します。

太陽光発電の導入で電気代が安くなる

結論として、太陽光発電を自宅に導入すると、導入前と比較して毎月の電気代を安くできます。

では、どのくらいの電気代を削減できるのかシミュレーションしてみましょう。

東京の場合、方角を真南で傾斜角 10°とした場合、年間の1kWあたりの発電量は約1,134kWhとなります。

全国家庭電気製品公正取引協議会が公開している電気料金の目安単価は、31円/kWh(税込)です。

その目安単価を参考に計算すると、「1,134kW(年間の発電量目安)×31円/kWh=35,154円」となり、年間で35,154円分の電気代を節約できることがわかります。

参考:公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会 よくある質問 Q&A
参考:環境省 住宅用等太陽光発電の導入ポテンシャルの再推計

蓄電池を導入することでさらにお得になる

太陽光発電のみを設置している場合、日中発電した電力のうち、余剰電力については単価が安い売電に回すしか活用方法がありません。

そこで、蓄電池を導入することで、さらに節電効果をアップさせられます。

蓄電池に日中に余った電力を蓄えておくことで、悪天候で発電量が低い時や夜間に自家発電した電気を使えるようになるからです。

また、電気単価が安い夜間に電気を購入し、蓄電池に電気を貯めて、電気単価の高い日中に蓄電池の電気を使うことも可能です。

そうすることで、電気代の総額を抑えることができます。

東京電力の電気料金プランで比較した場合
料金プラン 基本料金 電力量料金 (1kWh)
スタンダードプラン 295.24~588.17円 30.00~40.69円
夜トクプラン 230.67円 31.84円(夜間)

※夜間(午後11時〜翌午前7時)に利用した場合の比較

このように、夜トクプランを利用すれば、基本料金を抑えつつ、電気単価の安いタイミングで蓄電池に電気を蓄えられるようになります。

参考:東京電力エナジーパートナー スタンダードプラン(関東)
参考:東京電力エナジーパートナー株式会社 夜トクプラン

シミュレーションをする方法

自宅の屋根に太陽光発電を設置する前に、シミュレーションをしておくと良いでしょう。

そこで、どれくらいの発電量となるのかシミュレーションする場合、シェアでんきの無料診断がおすすめです。

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太陽光発電は環境にも優しい!CO2の削減量を解説

太陽光発電は、電気代を抑えられるという経済メリットだけでなく、CO2排出量の削減にもつながることが魅力です。

化石燃料を使用する火力発電の場合、1kWhあたり約690gのCO2を排出しています。

一方、太陽光発電によって生み出された電力であれば1kWhあたり17〜48gしかCO2を排出しません。

そのため、火力発電と比較して、1kWhあたり約650gのCO2削減効果があるのです。

仮に3kWの太陽光発電を導入した場合、年間3,000kWh程度の発電量が期待できるため、火力発電で電力を生み出すよりも「650g × 3,000 = 1,950kg」ものCO2を削減できます。

参考:クール・ネット東京 太陽光発電システム(太陽光発電システムとは)

太陽光発電はどの導入方法がお得?

太陽光発電は導入者本人が購入するほか、PPAという設置方法もあります。

購入(自己所有) PPA
所有形態 自己所有 PPA事業者が所有
初期費用 必要 不要
利用料 不要 不要
メンテナンス 自己負担 PPA業者が負担
売電収入
自家消費分の電気料金 無料 有料(PPA事業者に対して住宅所有者が支払う)
契約期間 10~20年間
補助金・助成金利用 一部不可

 
それぞれの違いを踏まえて、どちらがお得なのか見ていきましょう。

PPAの場合

PPAモデルは、初期費用やメンテナンスコストをかけずに導入でき、月々の利用料も発生しないことが最大の特徴です。

通常、5kWの太陽光発電を導入する場合は100万円以上の初期費用がかかることに加え、1回あたり約 3.5万円のメンテナンスコストが定期的にかかります。

太陽光発電の導入でネックになりがちな、初期費用・メンテナンスコストの両方がかからないのは大きなメリットといえるでしょう。

売電はできず、自家消費分の電力を購入する必要がありますが、安く電力を購入することができます。

参考:環境省 令和5年度以降の調達価格等に関する意見(案)

購入の場合

太陽光発電を購入する場合、前述した初期費用・メンテナンス費用を自分自身で負担しなければなりません。

しかし、売電収入と自家消費の電気代削減効果が得られる点はメリットです。

ただし、売電単価が年々下がっていることや、災害リスクなどを考慮すると、必ずしも得をするわけではない点に注意しましょう。

まとめ

今回は太陽光発電は本当にお得なのかについて解説しました。

太陽光発電は、うまく利用すれば得をする一方で、初期費用やメンテナンスコストがかかりすぎて、損をするケースがあるのも事実です。

とくに、太陽光発電は5kWの規模の設備で、100万円以上の設置コストがかかります。

そこで、「初期費用をできるだけ抑えたい」「できるだけ損をしたくない」という方は、初期費用・メンテナンスコストが0円のPPAモデルでの運用がおすすめです。

もし、PPAモデルで太陽光発電を導入したいと考えている場合は、一度「シェアでんき」までご相談下さい。

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